ネソケイ酸塩鉱物! 「デュモルチェライト(DUMORTIERITE) 和名:デュモルチ石」紹介

2023年6月17日鉱物

デュモルチェライトのデータ

・アルミニウムAlが多い変成岩やペグマタイトから採掘される

英名DUMORTIERITE
和名デュモルチ石
化学組成分類ケイ酸塩鉱物
晶系斜方晶系
様々
光沢ガラス光沢
蛍光なし
条痕白色
劈開明瞭
断口不規則
モース硬度8.5
比重3.4

【参考】

英名:デュモルチェライトの由来

英名:デュモルチェライトは発見者であるフランスの古生物学者:E・デュモルチェが由来です。

デュモルチェライトインクォーツ

共生鉱物である石英が含まれた状態のデュモルチェライトを「デュモルチェライトインクォーツ」と呼びます。

ネソケイ酸塩鉱物とは

ネソケイ酸塩鉱物とは、1個のケイ素Siと4個の酸素Oが四面体を作り金属成分と結合しているケイ酸塩鉱物のことです。

デュモルチェライトもネソケイ酸塩鉱物です。

ちなみにネソはギリシャ語で「島」を意味しており、四面体が1つずつ独立していることを表しています。
四面体の数が増えると以下のように呼び方が変わります。

四面体の数呼び方ギリシャ語意味代表的な鉱物
1ネソnesos橄欖(かんらん)石族
ざくろ石族
2ソロsoros積み重ね緑簾(りょくれん)石族
3,4,6サイクロkyklosトルマリン族
緑柱石
複数
(鎖状)
イノinosひも輝石族(一重鎖)
角閃石族(二重鎖)
複数
(層状)
フィロphyllon蛇紋石族
雲母族
複数
(3次元的フレーム構造)
テクトtecton建設者シリカ鉱物
長石族

【参考】ネソ
・橄欖石
・ざくろ石

【参考】サイクロ
・緑柱石

【参考】イノ
・ばら輝石
・普通角閃石

【参考】フィロ
・リシア雲母
・含クロム白雲母

【参考】テクト
・曹灰長石

デュモルチェライトの用途

デュモルチェライトは熱に強いため、産業用溶解炉の内壁材として利用されています。

蝋石(ろうせき)とは

デュモルチライトは蝋石の鉱床で採掘されます。

蝋石とは、葉蝋石を主成分とする柔らかい岩石のことです。
昔は印材・彫刻材・石筆などに用いられていましたが、現在は耐火物原料や窯業原料などに利用されています。

主な産地

①ノルウェー

②アメリカ ネバダ州・コロラド州・カリフォルニア州

③日本 栃木県黒磯市・福島県郡山(こおりやま)市

④チェコ

⑤マダガスカル

⑥ブラジル

鉱物

Posted by 哲学者:ゆとり