明治時代まで方解石と間違えられていた! 「アラゴナイト(ARAGONITE) 和名:霰石(あられいし)」紹介
アラゴナイトのデータ
・紀元前4000年ごろのメソポタミアでは、円柱状のアラゴナイトに絵などを刻み込み、現代の印鑑のように使用していた
英名 | ARAGONITE |
和名 | 霰石(あられいし) |
化学組成分類 | 炭酸塩鉱物 |
晶系 | 斜方晶系 |
色 | 様々 |
光沢 | ガラス光沢 |
蛍光 | 淡い青色 ピンク色 黄色 |
条痕 | 白色 |
劈開 | 明瞭 |
断口 | 貝殻状 |
モース硬度 | 3.5~4.0 |
比重 | 2.9 |
【参考】
英名と和名の由来
英名:アラゴナイトは、最初に発見されたスペインの「アラゴン地方」が由来です。
一方、和名:霰石は江戸時代に長野県で産出した豆粒のような石を、形状が霰に似ていることから霰石と呼んでいたことが由来です。
ちなみに明治時代に入ってしばらく後に、この豆粒のような石は霰石ではなく方解石であることが判明しました。おいおい😂
なので、アラゴナイトの和名は方解石でないとおかしいのですが、当時の名残から今も霰石と呼ばれています。
山サンゴと豆石
霰石は様々な色調・形状で産出します。
岩石の隙間からサンゴそっくりの形で産出するものを「山サンゴ」、霰に似た豆粒状で産出するものを「豆石」と呼びます。
同質三像の関係
同質三像の関係とは、3種類の鉱物が同質異像の関係にあること。
同質異像とは、化学組成が同じで結晶構造が異なる鉱物の関係のこと。多形とも言う。
同質異像の鉱物は、圧力や温度などの変化に伴い結晶構造を変え、相転移する性質があります。
霰石・方解石・ファーテライトは同じ化学組成を持っていますが、
霰石 :斜方晶系
方解石・ファーテライト:六方晶系
なので結晶構造が異なっており、同質三像の関係になっています。
パワーストーンとしてのアラゴナイト
パワーストーンの世界でアラゴナイトは「人望・人脈の石」や「愛と友情の守護石」と呼ばれており、明るい存在感をもたらし人々を惹きつけてくれるとされています。
石言葉 | 母性 存在感 好感度 |
効用 | 感情の乱れを整える |
相性の良い石 | ルチルクオーツ カーネリアン マザーオブパール ムーンストーン カルセドニー |
【参考】
主な産地
①イギリス
②チェコ
③アメリカ ニューメキシコ州・サウスダコタ州
④日本 石川県珠洲市(すずし)恋路海岸
⑤ナミビア
⑥スペイン
⑦オーストリア
⑧イタリア