ネソケイ酸塩鉱物! 「デュモルチェライト(DUMORTIERITE) 和名:デュモルチ石」紹介
デュモルチェライトのデータ
・アルミニウムAlが多い変成岩やペグマタイトから採掘される
英名 | DUMORTIERITE |
和名 | デュモルチ石 |
化学組成分類 | ケイ酸塩鉱物 |
晶系 | 斜方晶系 |
色 | 様々 |
光沢 | ガラス光沢 |
蛍光 | なし |
条痕 | 白色 |
劈開 | 明瞭 |
断口 | 不規則 |
モース硬度 | 8.5 |
比重 | 3.4 |
【参考】
英名:デュモルチェライトの由来
英名:デュモルチェライトは発見者であるフランスの古生物学者:E・デュモルチェが由来です。
デュモルチェライトインクォーツ
共生鉱物である石英が含まれた状態のデュモルチェライトを「デュモルチェライトインクォーツ」と呼びます。
ネソケイ酸塩鉱物とは
ネソケイ酸塩鉱物とは、1個のケイ素Siと4個の酸素Oが四面体を作り金属成分と結合しているケイ酸塩鉱物のことです。
デュモルチェライトもネソケイ酸塩鉱物です。
ちなみにネソはギリシャ語で「島」を意味しており、四面体が1つずつ独立していることを表しています。
四面体の数が増えると以下のように呼び方が変わります。
四面体の数 | 呼び方 | ギリシャ語 | 意味 | 代表的な鉱物 |
1 | ネソ | nesos | 島 | 橄欖(かんらん)石族 ざくろ石族 |
2 | ソロ | soros | 積み重ね | 緑簾(りょくれん)石族 |
3,4,6 | サイクロ | kyklos | 輪 | トルマリン族 緑柱石 |
複数 (鎖状) | イノ | inos | ひも | 輝石族(一重鎖) 角閃石族(二重鎖) |
複数 (層状) | フィロ | phyllon | 葉 | 蛇紋石族 雲母族 |
複数 (3次元的フレーム構造) | テクト | tecton | 建設者 | シリカ鉱物 長石族 |
【参考】サイクロ
・緑柱石
【参考】テクト
・曹灰長石
デュモルチェライトの用途
デュモルチェライトは熱に強いため、産業用溶解炉の内壁材として利用されています。
蝋石(ろうせき)とは
デュモルチライトは蝋石の鉱床で採掘されます。
蝋石とは、葉蝋石を主成分とする柔らかい岩石のことです。
昔は印材・彫刻材・石筆などに用いられていましたが、現在は耐火物原料や窯業原料などに利用されています。
主な産地
①ノルウェー
②アメリカ ネバダ州・コロラド州・カリフォルニア州
③日本 栃木県黒磯市・福島県郡山(こおりやま)市
④チェコ
⑤マダガスカル
⑥ブラジル