晶系とは
鉱物をつくりあげている原子は,規則正しく並んで結びつき,それが対称性をもって積み重なっています.
この結晶の形を決定する原子の並び方を「晶系」と呼び,その形には6タイプあります.
※簡略表記法
a(前後)・b(左右)・c(上下)の3つの座標軸とそれぞれの軸が交わる角度をギリシャ文字のα・β・γで表記する方法。
等軸晶系(立方晶系)
基本的に3辺が等しく,3本の結晶軸が互いに直交している.
主な結晶系は以下の4つ.
・立方体
・8面体
・菱型12面体
・偏菱24面体
また,原子の構造の形によって以下の3種類に分類できる.
①単純格子
②体心格子
③面心格子
六方晶系
六角形や三角形を基本にした形.同一平面状で互いに120°の角度で交わる3本の結晶軸と,これらと直交する4本目の軸を持つ.結晶を360°回転させたとき,同じ形が6回あらわれる.
結晶を360°回転させて,同じ形が3回2組あらわれる三方晶系はこれに含まれる.
単斜晶系
3本の結晶軸の長さがすべて異なり,ひとつの角度が90°でない形.縦に2分し表裏同形.
単斜晶系を意味する英単語の「monoclinic」は「軸が一方に傾いている」という意味のギリシャ語からつけられました。
正方晶系
3本の結晶軸が直交し,2辺の長さが等しい.結晶は1本の4回回転対称軸を持つ.
斜方晶系
3本の異なる長さの結晶軸が互いに直交する.
底面がピナコイド(卓面)になり,柱状のものが多い.
三斜晶系
3つの角度が90°ではなく,3本の結晶軸の長さが違う.
非晶質
決まった結晶形を持たない