名前の由来は天才科学者! 「ウォラストナイト(WOLLASTONITE) 和名:珪灰石」紹介
ウォラストナイトのデータ
・主に接触変成作用を受けた石灰岩中に産出する
英名 | WOLLASTONITE |
和名 | 珪灰石 |
化学組成分類 | ケイ酸塩鉱物 |
晶系 | 通常は三斜晶系 圧力や温度などの条件により単斜晶系 |
色 | 白色~灰色 |
光沢 | ガラス光沢・真珠光沢 |
蛍光 | オレンジ色~ピンク色 |
条痕 | 白色 |
劈開 | 完全 |
断口 | 不規則 |
モース硬度 | 4.5~5.0 |
比重 | 3.0 |
【参考】
英名の由来はイギリスの天才科学者
英名:ウォラストナイトの由来となったのは、ビクトリア女王時代にイギリスで活躍した「ウィリアム・ハイド・ウォラストン」(1766年~1828年)という科学者です。
ウォラストンはケンブリッジ大学で医学を学ぶと同時に金属や化学にも興味を持ち、プラチナPtの研究で「ウォラストン線」と呼ばれる極めて細いプラチナ線の製法を発明しました。
さらにこの研究の中でパラジウムPdとロジウムRhという新しい金属元素を発見しました。
その他にも光学・結晶学・電磁気学・天文学などの分野でも業績を上げ、多くの学術論文を残しました。
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ウォラストナイトの用途
ウォラストナイトは、以下の産業用途に広く利用されています。
・陶器
・グラスファイバー
・セラミックタイルなどの製造原料
・電気の絶縁体
・耐熱製品
スカルン鉱物とは
ウォラストナイトはスカルン鉱物の代表格です。
スカルン鉱物とは、マグマが石灰岩のような炭酸塩を含む岩石に接してできたケイ酸塩鉱物のことです。
スカルン鉱物からできた岩石をスカルンと呼びます。
ウォラストナイト以外にも、ベスブ石・緑簾(りょくれん)石・透輝石・ざくろ石などがスカルン鉱物に分類されます。
バスタム石と鉄バスタム石
ウォラストナイトは含有する元素が他の元素に置換されると別の鉱物になります。
マンガンMnがカルシウムCaの一部に置換され結晶構造が少し変わると、ピンク色をしたバスタム石に変化します。
一方、鉄FeがカルシウムCaの一部に置換されると、褐色がかった白色の鉄バスタム石に変化します。
主な産地
①フィンランド
②アメリカ ウィスコンシン州
③日本 岐阜県春日村
④ドイツ
⑤フランス
⑥イタリア