まさに石破天驚!圧倒的スケールのSFストーリー! ドラマ「三体」紹介&感想
ジャンル | SF ミステリー |
テーマ | 科学 文明の発展 環境問題 善と悪 命と繁殖 無駄な努力 政治と宗教 自浄作用 人類の利己主義 |
気に入ったセリフ | ああいった証明も反証も出来ない理論は、 人に希望を与える。 転ぶのを恐れず前を向き続けろ。 真理を探す道は決して平坦ではない。 何で約束を守ってくれないんです、 逐一契約書が必要ですか? 人が関心を抱く対象は、 己の利益か低俗な噂話しかない。 会話すればいい、口を開けば何かが出てくる。 救済と滅亡、どちらに意義がある? 正しいか過ちかは、 どの視点に立つかによって変わる。 何より難しいのは、 己の立場を越えて問題を見ること。 内容を知っていれば誘わなかった、 敵を殺すことしか知らない奴らだ。 それに比べたら核兵器など、 温かなロウソクに過ぎない。 ある時は生命がこの上なく貴重で重く感じる、 でもある時には人など微小な存在で、 全て空しく感じる。 これが吉か凶か、凶なら・・・笑い飛ばすさ。 だから仕事に没頭することで心をマヒさせ、 忘れようとしました。 僕の両手だけでは伐採機に勝てない、 長年の努力が一瞬で無に帰す。 文学や芸術もなく愛すらも語れない、 元首閣下!そんな生活に意味がありますか? 任重くして道遠しだな →まったくですよ、しかも良く知らない道だ。 虫けらは今まで一度も、負けたことがないんだ。 |
見どころ | 射撃手と農場主の仮説 写真に写る8ケタの数字の実験 街灯の問題 紅岸基地設立の真の理由 ワン・ミャオが選ばれた理由 第2恒星レベルの発信方法 「主」からのメッセージ 古筝(こそう)作戦 科学の発展を妨害する方法 智子(ソフォン)計画 |
シーズン | 全30話 (約45分/話) |
目次
あらすじ
主人公はナノ素材の研究者:ワン・ミャオ。
世界中で科学者が自ら命を絶つ事件が頻発。
ワン・ミャオの知り合いだった女性:ヤン・ドンも「これまでも、これからも、物理学は存在しない」という遺書を残し、命を絶ってしまう。
ヤン・ドンの死後しばらくして、ワン・ミャオの視界に謎のカウントダウンが見えるようになり、対テロ専門の刑事:シー・チアンと共に一連の事件について捜査を行うようになる。
捜査を進めていくうちに、自ら命を絶った科学者の多くが「科学境界」という組織と関りがあったことが判明し、その組織のメンバー:シェン・ユーフェイという女性と接触。
シェン・ユーフェイは何か重要な情報を握っている様子で、彼女の指示通りにすると謎のカウントダウンが停止したため、ワン・ミャオは「トリックは不明だが、一連の奇怪な現象は科学境界のペテンだ」と疑念を深める。
しかしシェン・ユーフェイはペテンではないことを証明するために、通常ではありえないレベルの強い宇宙背景放射の日時と時刻を予言し、的中させる。
しかもその宇宙背景放射の波形はモールス信号となっており、信号を解析するとワン・ミャオの視界に見えるカウントダウンの数値と一致。
偶然にしても人為的にしても不可能な現象を目の当たりにさせられ、「超自然的な力が存在するとでも言うのか」と愕然とするワン・ミャオ。
そんな彼にシェン・ユーフェイは「三体」というVRゲームを紹介する。
多くの科学者が自ら命を絶った理由とは?なぜワン・ミャオが選ばれたのか?科学境界の目的とは?シェン・ユーフェイは何を知っているのか?なぜ「三体」をプレイさせるのか?
1つずつ、その答えが明らかになっていく・・・
感想
ちょっと面白すぎる、凄すぎる。
中国のドラマってこんなにレベル高いんですか?
原作は小説で、ドラマ化されているのは全5巻の内1巻分だけらしいんですが、どうやったらこのスケールのストーリーを思いつくんだ・・・
特に16話以降の核心に近づいてる感が、ワクワク感が凄い!😆
16話以降は金曜日の夜か土曜日の朝から観始めた方が良いと思います。
私は続きが気になり過ぎて観るのを止められませんでした。
ワイヤレスイヤホンの充電が切れちゃったのでそこで諦めて寝ましたが、充電切れなかったらぶっ倒れるまで観てたかもしれません(笑)
こんなに面白いのに!?
全30話鑑賞した後にレビューを読んでみると、☆5と☆4が多い中でちらほらと☆2や☆1がありました。
「ええ!?こんなに面白いのに!?😲」と驚きましたが、内容を確認すると得心がいきました。
①長い・冗長
確かに私も「イエ・ウェンジェの回想長くね?」とか「何でVRゲームやらせてんの?」ってなりました。
でもこれ必要なんですよね。沈黙の春を読んだことが無いと「主」の降臨を望む動機がないし、VRゲームは降臨派のパン・ハンが言っていた通り「主を理解するためのゲーム」だし。
②退屈・眠くなった
恐らく理科や数学が苦手で授業中も寝ていた人たちでしょう(笑)
科学ポエムなんて感想もあって、これは逆に目から鱗でしたね。
「科学が苦手な人からしたら科学の説明はポエムに聞こえてるのか!」ってねw
もちろん人には向き不向きがあるので、こういう人たちが悪いと言うつもりはありません。
万人に受ける作品って難しいよね(っていうか無理?)という話です。
③字幕版しかないから字幕読むの大変
これは確かに大変かも。私は大学の第二外国語で中国語を履修したのである程度中国語のリスニングができますし、麻雀もかじってるので中国語の数字はすんなり頭に入ってきます。
しかし英語のリスニングでも苦戦する人が多いのに中国語となると、もうチンプンカンプンでしょう。
加えて字幕の内容が科学の説明だから、もはやドラマを観てるというよりは教科書読んでるのとほぼ同じ感覚になってしまうのかもしれませんね。



バックボーンとなる科学的知識
これを知っているともっと三体を楽しむことが出来るかも?という知識をまとめてみました。
脱水はクマムシがモデル?
三体世界の住人はとてつもなく過酷な環境で文明を繋いでいくために、脱水という方法で身体から水分を抜いて耐え抜き、環境が安定した後に再水化して復活していました。
これってやっぱりクマムシがモデルになってるんですかね?
クマムシは乾眠と呼ばれる無代謝の休眠状態になる事で、放射線を浴びても絶対零度まで冷やされても、安定した環境で水分を与えれば、何事もなかったかのように復活できる耐久力最強生物なのです!
三体世界の住人と似てません?

太陽が2つだったら科学はもっと発展していた?
ドラマ内でも言及されていましたが、人類は春に種をまき秋に収穫して冬を越すために暦(こよみ)を導き出しました。
この過程で天文学などの学問が発達し、科学が発展したのです。
我々の住む太陽系は恒星が太陽の1つだけであり、その相対的な軌道は非常にシンプルです。
それでもこれだけ科学が発達したのですから、もし恒星が2つや3つでありその軌道がより複雑だったとしたら、科学の発展スピードは飛躍的に上がっていただろうという話を聞いたことがあります。(どこで聞いたのか全く思い出せない・・・大学の講義だったかな・・・?)
三体の世界もこの考えを取り入れていますね。
陽子とは?
ドラマ内ではたった2つの超高性能の陽子を地球に送り込まれただけで科学の発展を止められてしまいました。
そもそも陽子とは何でしょう?
水という物質を構成するのはH2Oという分子です。
H2Oという分子は水素原子Hと酸素原子Oで構成されています。
水素原子Hは陽子1つと中性子1つと電子1つで構成されています。
陽子・中性子・電子は粒子と呼ばれます。
やっと陽子が出てきました。
この陽子はアップクオーク2つとダウンクオーク1つで構成されています。
クオークというのは素粒子のグループの1つです。
さらにひも理論では素粒子は振動するひもであると考えられています。
振動の仕方によってクオークの種類が変わります。
つまり物質は
分子>原子>粒子>素粒子(=振動するひも) という風に分解でき、陽子とは粒子のうちの1つのことです。
ドラマ内ではこの陽子が11次元(3次元+8次元と説明されていた)に折りたたまれていましたが、じゅ、11次元て・・・
想像も出来ませんね・・・😅
4次元とは?
0次元は・←コレ! 点です。
1次元は・と・を結んだ線です。
2次元は平面□ 縦と横ですね。
3次元は目の前の世界 縦と横と高さですね。
さぁここからが本題。4次元とは?
3次元に1つ次元を追加してあげればいいんです。
縦と横に高さを追加したみたいに。
一番イメージしやすいのは時間軸を追加した場合ですかね?
3次元世界の住人が縦と横と高さを認識し自由に移動できるのと同じように、4次元世界の住人は縦と横と高さと時間軸を自由に移動できるはず。
(映画「インターステラー」で映像化されていました。この映画も面白いのでオススメです。)
つまり過去にも未来にも自由に移動できるというわけですね。
我々3次元の住人が階段を使って高さ方向を上り下りするように。
4次元ポケットの原理は?
ドラえもんの秘密道具の中に「4次元ポケット」というものがあります。
ポケットの入り口サイズの物なら何個でも無限にしまっておけるポケットなんですが、なぜ何個でもしまっておけるのでしょうか?
例えば私が何も置いていない机の上に物を置いたとします。
物を置く1秒前には何も置いていないので、当然1秒前の机の上にも置くことが出来ます。
0.1秒前も同様です。そして0.01秒前も0.001秒前も・・・という風に時間軸を自由に移動できるなら無限に置き場所を確保できるんです。
これが4次元ポケットの原理だと思います。
3次元世界の住人である我々も、本当に2次元の物なら無限に収納できます。
ただしペラペラの紙であっても現実はちゃんと厚みのある3次元の物体なので、無限には収納できないんですね~。
じゃあ11次元は?
さぁ4次元まではなんとなく理解できたと思います。
じゃあドラマ内で出てきた陽子を11次元に折りたたむとはどういうことでしょうか?
分かりません!!!私の脳みそでは4次元までしか分かりません!!!
数学的には積分しまくればいいんでしょうけど、11次元に折りたたむって何???
ここは私が大学生の時に購入したあの雑誌の出番かもしれません。
ニュートン別冊!次元とは何か!
1回は読んで「・・・?お、おう・・・」ってなったんですが、今は違う!(ギュッ)
今読み直せば何か手掛かりが得られるはず・・・!と考え、1から読み直してみました。

2024年発行版はコチラ👇
5次元(私の個人的な予測)
ニュートンを読み直していると5次元まではなんとなくイメージできるようになってきました。
3次元が2次元の積み重ねであり4次元が3次元の積み重ねなら、5次元は4次元の積み重ねであるはずです。
つまり時間軸がたくさんあるということ。
そう、パラレルワールドですね。5次元はパラレルワールドの世界なのではないでしょうか。
4次元の住人が時間軸を自由に移動できるのなら、5次元の住人は未来と過去だけでなく、パラレルワールド間を自由に移動できるという事になります。
ジョジョのD4Cは5次元の能力だったんですね~、つっよw🤣
でも4次元で追加されたのが時間軸であったのに対して、5次元で追加された新たな軸の正体がイメージできません。パラレルワールドは何の変数が増減するものなのか・・・
これが分からないと6次元の正体がつかめない・・・
5次元の変数は選択肢数?
一旦5次元の変数の正体は置いておいて、またニュートンを読み進めていたんですが、そんな時ある現象を思い出しました。
バタフライ・イフェクトです。
蝶の羽ばたきのような何でもない要素が他の様々な要素に波及して増大し、全く違う結果をもたらすというアレです。
考えてみればパラレルワールドの分岐は「ある行動をしたか、しなかったか」の様な選択によって発生します。
5次元の変数は選択肢、もしもの数と言えるのではないでしょうか?
これを思いついた時最初は「時間のマイナスは過去だから分かるけど、選択肢数のマイナスって何だよ?」ってなって、やっぱ間違ってるかなと思いました。
しかし選択肢数2の世界から選択肢数1の世界に行くようなものと考えれば納得できるような気がしてきました。
選択肢数0の世界を考えることは時間の始まりを考えるようなものなので、答えは出ないと思います。
で、上記の通りならば6次元とは無数の選択肢を積み重ねたもの?
ん~・・・つまりどういうことだってばよ?🤔
ChatGPTに聞いてみた
私の思考力も限界が来たので、上記のような条件で思考した時6次元とはどのようなものであるかChatGPTに質問してみました。
Q:3次元は2次元の積み重ねであり4次元は3次元の積み重ねです。
4次元は3次元に時間軸を追加したものです。
ということは5次元は4次元の積み重ねのパラレルワールドであり、4次元に選択肢の数(もしもの数)という軸を追加したものであると言えます。
では、5次元を積み重ねた6次元はどのようなものであると言えるでしょうか?
A:非常に興味深い問いですね。
あなたの仮定に基づくと、次元を「積み重ね」や「追加される軸」という概念で拡張していく構造をとっています。
これを踏まえて、以下のように段階を整理してみましょう。
■ 各次元の理解(あなたのモデルをベースに)
- 1次元:点が連なって線になる(長さ)。
- 2次元:線が広がって面になる(長さ+幅)。
- 3次元:面が積み重なって空間になる(長さ+幅+高さ)。
- 4次元:3次元に時間軸が加わる(空間+時間)。
- 5次元:4次元世界の「可能性の選択肢」(パラレルワールド)軸が加わる。
- 例:「もしあのとき違う選択をしていたら」という選択軸。
■ では6次元とは?
6次元は、**5次元の全ての可能性を内包する“法則の異なる世界”**への軸だと考えることができます。
別の言い方をすると:
- 5次元では、「今この宇宙で起こりうるすべての選択肢の世界」が存在する。
- 6次元では、物理法則そのものが異なる宇宙、つまり「異なる初期条件や異なる自然法則を持った宇宙群」を移動できる軸が存在する、という発想になります。
すげえ・・・ChatGPTマジですげえ・・・😲
なるほど!6次元は法則性という新しい軸が加わった異なる法則の世界なのか!
同様に11次元まで説明してもらう
Q:同様に11次元まで説明してください。
A:承知しました。
あなたの定義に従って、次元を「前の次元の積み重ね」や「追加される新しい自由度」として捉える構造で、11次元まで順を追って論理的に整理していきます。
~次元~ | ~内容~ | ~説明~ |
1次元 | 線 | 点が並ぶ。 位置を1つの数値で示す世界。 |
2次元 | 面 | 線が並ぶ。 長さと幅があるが、 厚みはない。 |
3次元 | 空間 | 面が積み重なる。 長さ・幅・高さで位置が決まる。私たちの空間的世界。 |
4次元 | 時間軸 | 3D空間に時間の軸が加わり、 物体の変化や運動が可能になる。 |
5次元 | 選択の軸 パラレルワールド | 4次元時空の中で異なる選択・可能性が実現される「分岐した世界」を含む。もしも〜だったら、の世界。 |
6次元 | 異なる初期条件や 法則を持つ宇宙 | ビッグバンの初期条件が違う、 物理法則が異なるなど、 全く異なる宇宙が存在する次元。 |
7次元 | 異なる法則世界すべてへの 移動自由度 | 単一の「異なる物理法則の宇宙」だけでなく、それらすべての宇宙間を移動できる次元。法則と構造のフルバリエーション。 |
8次元 | 宇宙の全構造の軌跡 | 法則が異なり、因果構造・時間の流れ・次元数そのものが違うような宇宙の構成パターンそのもの。宇宙の「構造的テンプレート」を包含。 |
9次元 | 全宇宙構造のパターン間の 関係性 | 8次元で存在する「宇宙の設計図」の間にあるメタ的な関係性。すべての宇宙の背後にある設計論や存在論的階層。 |
10次元 | 全ての可能な現実 | 存在しうる全宇宙・全構造・全選択・全法則・全時間・全次元を一度に内包する、究極の「存在の領域」。 |
11次元 | 統一場・原初の場 | 10次元の全てを生み出す根源的なエネルギーや原理の場。「無」または「一つのひとつ」的存在。M理論などでは、超弦理論の統合次元とされる。すべての次元を包含し、そこから派生する。 |
もう少しイメージを加えると
- 5次元 → 選択肢ごとの世界(枝分かれした人生のよう)
- 6次元 → 全く異なるルールの宇宙(例えば、時間が逆に流れる宇宙)
- 7次元 → あらゆる法則の宇宙を自由に行き来する次元(「宇宙間トラベラー」の視点)
- 8次元 → 宇宙の設計テンプレート集(宇宙全体の「構造図書館」)
- 9次元 → それらテンプレート間の深層的関係性(宇宙の宇宙論)
- 10次元 → 存在しうる全てのもの(いわば「全可能性空間」)
- 11次元 → そのすべてを統合する根源的存在(神的な次元ともいえる)
ヤバすぎて草🤣
最初は「最早テラフォーミング要らんやんwww」ってなりましたが、あくまで陽子を11次元に・・・だからやっぱテラフォーミングは必要なんでしょうね。
我々人類も粒子を亜光速まで加速することは出来ても、車や戦闘機を亜光速まで加速することは出来ませんからね~。
なぜ11次元なのか?
物理学のM理論(Membrane Theory)では11次元で数式的に安定し、11次元を超えると理論が不安定か未定義になってしまうので、現状11次元が理論上の上限とされています。
だから12次元とかじゃなくて11次元に陽子を折りたたんでいたんですね~。
※M理論:5種類の超ひも理論+11次元超重力理論
※超ひも理論:ひも理論+超対称性理論
※ひも理論:素粒子は振動するひもであるとする理論
※超対称性理論:それぞれの素粒子にはパートナーとなる超対称性粒子が存在するとする理論
実際は空間軸10個+時間軸1個らしい
ここまで私は5次元はパラレルワールドの世界であるとして空間軸3個+時間軸1個+可能性軸7個で考えてきましたが、実際は空間軸10個+時間軸1個らしいです。
そうしないと量子力学の波動関数が発散したり解けなくなったりして、理論が破綻するそうです。
な~んだ、パラレルワールドは存在しないのか・・・残念・・・😩
上の次元の方が小さいっておかしくない?
私は「5次元が新たな空間軸を追加された世界であり、5次元は4次元時空の中に十分小さく丸め込まれている」というカルツァ=クライン理論を知った時、「2次元の上の3次元は2次元より大きいのに、4次元より上の5次元が4次元時空より小さいっておかしくない?」と思いました。
しかしこれは「テセラクト」という概念で説明できるようです。
テセラクト
1次元である線は2つの点で構成されています。
2次元である正方形は4つの線で構成されています。
3次元である立方体は6つの面で構成されています。
ということは4次元空間の立方体(超立方体)は8つの3次元立方体で構成されていると予測することが出来ます。
この8つの3次元立方体は超立方体の展開図に相当し、テセラクトと呼ばれます。

立方体の展開図を考えてみると、展開図を折りたたんで立方体にした時、2次元世界の住人からすれば折りたたんだ後は折りたたむ前に比べて面積が1/6になっているので、小さくなったように見えます。



底面しか観測できない
これと同じでテセラクトを折りたたんで超立方体にすると3次元世界の我々から見れば体積が小さくなったように見えるはずです。
もうお分かりですね?10個の4次元超立方体で構成される物体を5次元空間で折りたたんでしまえば、3次元世界の住人である我々には小さすぎて観測できないということになり、カルツァ=クライン理論が正しいことが分かります。
量子テレポーテーションは不可能?
ドラマ内では智子(ソフォン)同士の量子もつれを利用して4光年離れた地球の情報を即座に入手できる、すなわち量子テレポーテーションを利用していましたが、現代ではリーブ・ロビンソン限界という概念によって、量子もつれによる情報伝達速度にも限界があり光速を越えないことが分かっています。
しかしこれは3次元世界の住人の話なので、11次元世界の住人なら可能なのかも・・・?
この作品から得られる教訓
面白いだけでなくこの作品から得られる教訓は多いです。
最初は「中国語と科学発展の歴史の復習になってエエな😁」くらいの感じで鑑賞してましたが、想定以上に学べることがたくさんありました。
何のために繁栄するのか?
なぜ生命は子孫を残し、繫栄しようとするのでしょうか?
三体世界の住人たちを見ていると、こういうことを考えるきっかけになるんじゃないかと思いました。
私がこの問いに対する答えを得たのは、手塚治虫原作のアニメ「火の鳥」の黎明(れいめい)編を観た時でした。
その答えとはズバリ「命を紡いでいくことで、先代がなし得なかったことを次の世代が可能にするため」です。
火の鳥も興味深いので機会があればぜひご覧になってみて下さい。
【参考】
環境問題
■なぜ環境問題は無くならないのか?
このドラマの主要なテーマの1つでもある環境問題。
もう長いこと警鐘が鳴らされており、徐々に良い方向へ進んでいるとは思いますが、焼け石に水という印象ですね。
そもそもなぜ人類は環境を汚染し続けてしまうのでしょうか?
それは全てお金💰の為です。
森林を伐採するのは木材がお金になるからです。
工場の排水や排気ガスで水質や大気を汚染するのも、工場でモノを製造して売ればお金になるからです。
現代はお金さえあれば何でも手に入ると言っても過言ではありません。
手に入らないものの方が少ないでしょう。お金が力を持ちすぎているんです。
それどころか、そもそもお金がないと生きていくことすら出来ません。
野生動物たちはお金なんかなくても生きていけるのに、人間だけはお金がないと生きていけません。
こんな不自然な生き方をしているのは人間だけです。
みんな生きていくためにお金が必要で、お金を得るために結果として自然環境を破壊しているのです。
つまり環境問題をなくすにはお金をなくすか、その力・影響力を小さくするしかないけど、最早そんなことは不可能なので環境問題は無くならないんですね~😩
■自然環境のために何ができるか?
これに関しては出来ることを無理のない範囲でやっていくしかないですね。
無理をすると運動やトレーニングと同じで、最初だけで続かなくなってしまいますから。
①無駄遣いを極力控える
新しいものを製造するには資源やエネルギーが必要です。当然それらを得るために環境汚染が発生してしまうので、今持っているものを大事に使って、意味もなく新しいものを購入するのは控えた方が良いですね。
経済的にも節約になって良いと思います。
②人口を減らす
これに関しては映画「デイ・アフター・トゥモロー」を鑑賞した時に述べたことがあるので、興味のある方はそちらをご覧ください。(ちょっと長くなっちゃうので・・・)
そしてこういった焼け石に水の延命措置を続けて、どこかで科学的シンギュラリティが起きるのを願うしかない・・・
まさに先述した「先代に解決できなかった問題を子孫が解決する」という繁栄の理由ですね。
【参考】
方向性の間違った努力は徒労
ワン・ミャオ達は一生懸命三体の世界で太陽運行の法則を見出そうと努力しましたが、結果はアレで徒労に終わってしまいました。せっかくの努力も方向を間違えると徒労に終わるという教訓の良い例だと思いました。
(ブラック企業で仕事を頑張ったりとかね。転職活動頑張って環境を変えた方が絶対良い。)
ただ無駄だとは思いません。
大学生時代の定例研究報告会で教授陣に「例え結果がダメでも、この方法ではダメだと分かったことも成果の1つ」と教えて頂きました。
大学生活で得た一番の学びと言っても過言ではないですね。
仕事に没頭することで心をマヒさせ、忘れようとしました
ドラマの中でこんなセリフがありました。
「仕事に没頭することで心をマヒさせ、忘れようとしました」
このセリフを聞いた時、私はある書籍を思い出しました。
ブロニー・ウェア著「死ぬ瞬間の5つの後悔」です。
その書籍にこんな記述があります。
世間体を気にして、他人に期待される通りに生きてきたが、今になってすべて自分で選んだことであり、自分は先を恐れて何もできなかったのだと気づいたのだ。
「死ぬ瞬間の5つの後悔」P.59より抜粋
働きすぎたと後悔するような生き方をしてはいけない。
「死ぬ瞬間の5つの後悔」P.108、P.109より抜粋
自分が後悔することになるなんて、最後の最後になるまで分からなかったよ。
~中略~
バランスを失わないようにすること。
仕事だけが人生にならないようにしろ。
彼と同様に刺激も楽しみもない生活と同じ日々を送る人はたくさんいる。
「死ぬ瞬間の5つの後悔」P.294、P.295より抜粋
心が麻痺するような決まりきった日課だけで毎日が過ぎていき、安全で何の心配もないが、満足感は得られないという生活だ。
~中略~
長い間自分に合わない環境に身を置き、そこに染まっていると、それだけ長く、本当の幸せと満足感を知る機会を遠ざけてしまう。
人生は短く、チャンスを見過ごしている時間はない。
~中略~
私はここに書いた患者以外にもたくさんの患者を介護したが、自分に正直に生きればよかったというのが、もっとも多い後悔だった。
こういう人いませんか?
「休みなんか貰っても何していいか分からないから仕事してた方がいい」とか「仕事が忙しいから・・・」と仕事を理由にして課題と真正面から向き合うことを避けたりとか。
大谷翔平とか藤井聡太並みに仕事を楽しんでるなら問題ないと思いますが、そうでないならロクな結果にならないと思いますね。
死んでないだけの生
ドラマの中でこんなセリフが出てきました。
「文学や芸術もなく愛すらも語れない・・・元首閣下!そんな生活に意味がありますか?」
先述した仕事ばかりの人生にも言えることですが、刺激も楽しみもなくただ生命活動が維持されてるだけって、生きているとは言い難いですよね。
死んでないだけです。
残る疑問
①「主」の存在を確信したとしても、それで自ら命を絶つかなぁ?
ましてや遺書の内容は「主」を恐れたというより物理学が存在しないということに関する絶望寄り。
「これ以上基礎研究は発展しないんだね、そうかそうか」って感じで受け入れるのでは?
科学の歴史上でも量子力学では受け入れがたい事実が発見されており、その度に「シュレディンガーの猫」や「神はサイコロを振らない」などと否定されてきましたが、結局は受け入れられたし。
②降臨派は救済派に「三体問題は解ないよ」って教えてあげればよかったんじゃね?
何で教えてあげなかったんでしょうか?教えてあげればあんないざこざは起きなかったと思うんですが・・・
上記のような疑問は残っていますが、ドラマ化されているのは先述の通り全5巻の内1巻だけ。
原作を読めば疑問が解消されるかもしれないし、ぜひ原作小説を読んでみたいと思います。
以上、ドラマ「三体」を観た感想でした。
Amazon Primeで観れるので、気になった方はぜひご覧ください。
2025年6月30日配信終了予定なのでお早めに!
NETFLIX版もあるみたいですが、Amazon Prime版とは色々違うみたいです。
Amazon Prime版の方が原作に忠実らしく、評判も私が調べた限りではAmazon Prime版の方が高い模様。
キャストについて
ジャーナリスト:ムーシン役
ジャーナリスト:ムーシンを演じたのはヤン・ロンです。
原作小説にはムーシン出てこないらしいですね。
それにしても・・・前田敦子に似てない?
調べるまでは「前田敦子中国に進出したんか?中国語ペラペラやん!」って思ってました(笑)

イエ・ウェンジェ(若い頃)役
若い頃のイエ・ウェンジェを演じたのはワン・ズーウェンです。
それにしても・・・鈴木紗理奈に似てない?
