日本産が世界的に有名! 「スティブナイト(STIBNITE) 和名:輝安鉱」紹介

2022年3月26日鉱物

スティブナイトのデータ

・熱水鉱脈中や石灰岩が熱水によって交代された鉱床の中で、石英などと一緒に生成する

英名STIBNITE
和名輝安鉱
化学組成分類硫化鉱物
晶系斜方晶系
鉛灰色・鋼灰色
光沢金属光沢
蛍光なし
条痕鉛灰色・鋼灰色
劈開完全
断口亜貝殻状
モース硬度2
比重4.6

【参考】

金属元素アンチモンSbの主要原料

スティブナイトという鉱物名は、アンチモンSbを意味するラテン語の「スチビウム」からつけられました。
その他に、「アンチモナイト」や「アンチモ・グランス」と呼ばれることもあります。

工業用のアンチモンSbを取り出すためには、以下のような工程が必要です。
①焼き(硫化アンチモン→酸化アンチモン)
②コークスCを使って還元(酸化アンチモン→アンチモン)

また、アンチモンには以下のような用途があります。
アンチモン     :鉛蓄電池の鉛合金・軸受け合金・活字用合金・はんだ合金など
純度の高いアンチモン:半導体・レーザー用合金など
アンチモンの化合物 :耐火物質・塗料・セラミックス・エナメル・ガラスの染料など

日本産が世界的に有名

日本で採掘された輝安鉱は質が良いことで知られ、世界各地の博物館に展示されています。

最も有名なのが、明治時代初期に愛媛県の市ノ川鉱山で採掘された長さ60cm、重さ7kgの結晶です。

【参考】市之川産輝安鉱(4)
https://www.city.saijo.ehime.jp/soshiki/syakaikyoiku/itinokawakozan-kianko4

【参考】市之川鉱山 ~世界一の輝安鉱鉱山~ 
https://www.city.saijo.ehime.jp/soshiki/syakaikyoiku/itinokawakozan.html

輝安鉱について調べていたら、西条高校の学生が市ノ川鉱山や輝安鉱の魅力をPRするために、クラウドファンディングを実施していたことが分かりました。
いや~素晴らしい活動ですね!輝安鉱入りストラップとボールペンいいな~。

「西条市にある、世界一」市之川鉱山産輝安鉱の魅力を伝えたい!!
https://readyfor.jp/projects/kiannkou

市ノ川鉱山以外にも、兵庫県朝来市(旧生野町)にある生野銀山の生野博物館では、日本の鉱物学の基礎を築いた和田維四郎(わだつなしろう)が収集したコレクションを見ることができます。
鉱物の博物館巡りとかやってみたいな~。

和田維四郎(1856年~1920年)

生野銀山文化ミュージアム
http://www.ikuno-ginzan.co.jp/kankou/kankou04.html

主な産地

①中国

②アメリカ カリフォルニア州

③メキシコ

④日本 愛媛県市ノ川鉱山・兵庫県朝来市生野銀山

⑤ペルー

⑥フランス

⑦ルーマニア

⑧イタリア

⑨ボリビア

鉱物

Posted by 哲学者:ゆとり