モース硬度とは

2023年6月11日鉱物

フリードリッヒ・モース(1773~1839)

旧モース硬度

ドイツの鉱物学者:フリードリッヒ・モースによって考案された鉱物の硬度の指標の1つ.
特にモース硬度は鉱物の「傷のつきにくさ」を表します.

結晶の構造が密になっていて結晶間の結合が強いものほど硬度は高くなります.
鉛筆の芯はダイヤモンドと同じ炭素からできていますが,結晶の層どうしの結合が弱く簡単に剥がれてしまうためモース硬度は低くなります.

また,方向によってモース硬度が異なる場合もあります.
例えば藍晶石は,結晶の表面を縦方向にひっかいた時のモース硬度は4ですが,横方向にひっかいた場合はモース硬度7となります.

モース硬度は以下の10段階で設定されています.

旧モース硬度鉱物の例備考
10ダイヤモンド地球上の
あらゆる物質の中で
最も硬い
9コランダム
8トパーズ
7石英
6正長石
5燐灰石ナイフの刃の硬度は約5.5
4蛍石
3方解石硬貨の硬度は約3.5
2石膏人間の爪の硬度は約2.5
1滑石

新モース硬度

旧モース硬度では10段階で硬度を設定していましたが、実は段階ごとのスケールが一定ではないという問題点があります。

そこで段階ごとのスケールを一定にするため、段階を15段階に増やした新モース硬度というものが考案され実用化されています。

新モース硬度鉱物の例備考
15ダイヤモンド地球上の
あらゆる物質の中で
最も硬い
旧モース硬度:10
14炭化ホウ素
13炭化ケイ素
12溶解アルミナ旧モース硬度:9
元々はコランダム
11溶解ジルコニア
10ガーネット
9トパーズ旧モース硬度:8
8石英旧モース硬度:7
7溶解石英
6正長石
5燐灰石ナイフの刃の硬度は約5.5
4蛍石
3方解石硬貨の硬度は約3.5
2石膏人間の爪の硬度は約2.5
1滑石



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Posted by 哲学者:ゆとり