電磁気学 理論 1-5.三相交流回路

2023年3月24日

三相交流回路

三相交流回路とは

・三相交流回路:位相が異なる3つの起電力をひとまとまりとして電力を供給する交流回路のこと

・対称三相交流回路:三相交流回路のうち大きさと互いの位相差が等しい回路のこと

・相電圧:2π/3[rad]ずつずらした3つのコイルを磁界中で回転させた場合に発生する、大きさが等しく互いに2π/3[rad]ずつ位相差を持った3つの起電力のこと

Y(スター)結線とΔ(デルタ)結線

・Y(スター)結線:3つの電源や負荷を星形に接続する方法

・中性点:Y結線における中心の節点のこと

・Δ(デルタ)結線:3つの電源や負荷を三角形に接続する方法

Y-Y結線

・Y-Y結線:電源がY結線で負荷もY結線である回路のこと

・相電圧:各相の起電力のこと

・線間電圧:端子間の電圧のこと

・相電流:結線内の各相を流れる電流のこと

・線電流:端子から結線外へ流れ出る電流のこと

・平衡負荷:各相の負荷が等しいこと

Δ-Δ結線

・Δ-Δ結線:電源がΔ結線で負荷もΔ結線である回路のこと

Y結線とΔ結線の等価変換

・Y結線された電源とΔ結線された電源の等価交換
Δ結線→Y結線の場合、等価電源の大きさは1/√3倍
Y結線→Δ結線の場合、等価電源の大きさは√3倍

・Y結線された電源とΔ結線された負荷の等価交換
Δ結線→Y結線の場合、各インピーダンスの大きさは1/3倍
Y結線→Δ結線の場合、各インピーダンスの大きさは3倍

V結線

・V結線:Δ結線から1相分の電源を取り除いた結線方法のこと

三相交流回路の電力

・相電圧をVp、相電流をIpとしたとき有効電力Pは力率cosΦを用いて
P=3VpIpcosΦ

・線間電圧をVl、相電流をIlとしたとき有効電力Pは力率cosΦを用いて
P=√3VlIlcosΦ
*このときのΦは線間電圧と相電流の位相差ではなく、相電圧と相電流の位相差

Posted by 哲学者:ゆとり