電磁気学 理論 1-1.直流回路

2023年3月24日

電気回路とオームの法則

電荷

・量記号:Q 単位記号:クーロン[C]

電流

・量記号:I 単位記号:アンペア[A]

・t秒間にQ[C]の正電荷が通過した時、電流I[A]は以下の通り。
I[A]=Q[C]/t[s]

電流は「+」→「-」に流れる
電子は「-」→「+」に移動する

・電流の連続性:ある断面に流入する電流は増減することなくその断面から同じ量だけ流出する性質のこと

抵抗

・量記号:R 単位記号:オーム[Ω]
電流I[A]の流れ難さのこと

電圧

・量記号:V 単位記号:ボルト[V]

電流I[A]を押し流す力のこと。電位の差。
この力を生み出す元となる力を「起電力」という。

・起電力の量記号:E 単位記号:ボルト[V]

・電流I[A]は電圧の高いところから低いところへ流れる。
滝をイメージすると分かりやすい。
電流=水
圧=地表からの置 (電位)
起電力=水を高いところへ汲み上げるポンプ

よって電位が同じ(=地表からの位置が同じ)だと電流(=水)は流れません。

・電圧降下:抵抗を通るたびに電圧が弱くなる現象のこと

電気回路図

・電気回路:電流の流れる道筋のこと

・電気回路図:電気回路を図記号で表したもの
回路図では線が交差しているだけではつながっていることになりません。
つながっていることを表現するには交点に●が必要です。

図記号一覧準備中・・・

オームの法則

・V[V]=I[A]XR[Ω]

合成抵抗

直列接続と並列接続

・直列接続:抵抗を数珠つなぎのように一列につなげる方法
各抵抗に流れる電流I[A]は等しい

・並列接続:電流が枝分かれするように抵抗をつなげる方法
各抵抗を通過する前の電圧V[V]が等しく、通過後の電圧V[V]も等しい
(言い換えると、各抵抗による電圧降下の大きさが等しい)

・直並列接続:直列接続と並列接続を組み合わせた接続方法

合成抵抗

・直列接続の場合の合成抵抗R0[Ω]
R0=R1+R2+・・・+Rn

・並列接続の場合の合成抵抗R0[Ω]
1/R0=1/R1+1/R2+・・・1/Rn

・等価回路:複数の抵抗を1つの合成抵抗に置き換えた回路のこと

・コンダクタンス
量記号:G 単位記号:ジーメンス[S]
G[S]=1/R[Ω]

分圧と分流

・分圧:直列に繋がれた抵抗によって電圧降下が起きて、電圧が分けられること

・分流:並列に繋がれた抵抗によって電流が分けられること
各抵抗に流れる電流を「分路電流」と呼ぶ

導体の抵抗の大きさ

抵抗率と誘電率

・抵抗率
量記号:ρ(ロー) 単位[Ω・m]

・導電率
量記号:σ(シグマ) 単位[S/m]

・ρ=1/σ

・R[Ω]=ρ[Ω・m]Xl[m]/A[m2]
   =l[m]/(σ[S/m]XA[m2])

よって導線の断面積が小さいほど電流は通りにくく、導線が長いほど電流は通りにくい
細くて長いストローよりも太くて短いストローの方が水は飲みやすいですよね

抵抗温度係数

・抵抗温度係数:温度が1℃変化した時の抵抗値の変化の割合のこと
要するに抵抗は温度が上がると何%か抵抗値が大きくなりますよ。
その%は抵抗温度係数で決まりますよ ということ。

そもそも「温度」というのは原子の振動の激しさのことです。温度が高ければ高いほど原子が激しく振動していることを意味し、逆に原子の振動が完全に停止した状態を「絶対零度」と呼びます。
完全に停止した状態より下が存在しないので、温度は絶対零度より下がることはありません。

このように原子の振動を基準にした温度を「絶対温度」と呼び、ケルビン[K]という単位で表されます。
絶対温度では絶対零度を0[K]と定義しています。

一方我々が普段使用している温度は「セルシウス温度」と呼ばれ、[℃]という単位で表されています。
セルシウス温度は大気圧(1013[hPa])での水の凝固点(凍る温度)と沸点(沸騰する温度)を基準にしており、それぞれ0[℃]と100[℃]で定義しています。

ちなみに 0[K]=-273.15[℃] すなわち 0[℃]=273.15[K] です。

原子が激しく振動していると電子の移動を妨害するため、抵抗の温度が上昇すると抵抗値が上昇します。
逆に絶対零度では抵抗値は理論上0となり、この状態を「超電導」と呼びます。

・量記号:α(アルファ) 単位記号:なし

・t1[℃]のときの抵抗値をR1[Ω]、抵抗温度係数をα1、t2[℃]のときの抵抗値をR2[Ω]とすると
2=R1+R11X⊿T
  =R1X{(1+α1X(t2-t1)}

*一般的に変化量を表現するときは量記号の前に「⊿(デルタ)」をつけます
例えば温度の変化量なら⊿T[℃]ですね

キルヒホッフの法則

キルヒホッフの第一法則(電流則)

・キルヒホッフの第一法則:ある点に流れ込む電流の和とその点から流れ出る電流の和は等しいという法則

・流れ込む電流をI1,I2流れ出る電流をI3,I4,I5とすると
I1+I2=I3+I4+I5

要するに川上から2つの川が合流して3分岐して流れていく場合、
2つの入り口の水量の合計=3つの出口の水量の合計 ということ。

合流して分岐しただけでは水がどこかへ消えたりはしないので当然ですね。

キルヒホッフの第二法則(電圧則)

・キルヒホッフの第二法則:ある閉回路において起電力の総和と電圧降下の総和は等しいという法則

・起電力をE1,E2抵抗をR1,R2閉回路に流れる電流をIとすると
E1+E2=IR1+IR2

例えば滝の1段目の段差が20m、2段目の段差が30mだった場合、滝の下からポンプ1が10m、ポンプ2が40m高いところへ水を汲み上げる能力があれば閉ループが出来上がるということ。

閉ループでは滝の落差(電圧降下)とポンプの汲み上げる能力(起電力)が等しい。

複雑な電気回路

短絡と開放

・短絡
①電気回路の2点以上を導線で接続すること
②電源等を取り除き導線に置き換えること
短絡すると抵抗0[Ω]の経路がつくられる

・開放:電気回路の導線を切り取ること
開放すると電気の通り道が無くなるので、抵抗∞[Ω]が接続されたのと同じ意味を持つ

重ね合わせの理

・回路網:網のように複雑な電気回路のこと

・枝路(えだみち):枝のように分岐した導線のこと

・重ね合わせの理:複数の電源が回路網にある時、回路網の任意の枝路に流れる電流は、各電源が単独にある時にその枝路に流れる電流を合計したものに等しいという原理

要するに電源E1と電源E2が複雑な回路にある場合、
電源E1だけの回路と仮定して枝路の電流I1を計算

電源E2だけの回路と仮定して枝路の電流I2を計算

電流I1と電流I2を合計すれば電源E1と電源E2が存在する複雑な回路の枝路に流れる電流が計算できる ということ。

電池の内部抵抗とテブナンの定理(等価電圧源定理)

・電池の内部抵抗r[Ω]:電池のような電源は内部抵抗を持つので、内部抵抗による電圧降下が生じ端子電圧V[V]は起電力E[V]よりも少し小さくなります
オームの法則V=IRより
E-V=Ir よってr=(E-V)/I

・開放電圧:スイッチを開いた状態での端子間の電圧のこと
スイッチを開いているため電流の通り道がない

電流が内部抵抗に流れない

内部抵抗による電圧降下が起きない

端子間の電圧は起電力に等しい

開放電圧=起電力

・テブナンの定理:回路網中の任意の抵抗R[Ω]に流れる電流を、その抵抗を接続する前の回路の開放電圧E0[V]と合成抵抗R0を用いて直列回路として計算する方法

電流を求めたい抵抗を切り離し、前後の点をそれぞれa,bとする

E0=Vb-Va

直列回路なので回路網の合成抵抗はR+R0

オームの法則V=IRより
E0=I(R+R0) よってI=E0/(R+R0)

・能動回路:電源を含む回路のこと

・受動回路:電源を含まない回路のこと

ミルマンの定理(全電圧の定理)

・ミルマンの定理:電源と抵抗のセットが並列に接続されている回路の全電圧Vabを求める定理のこと

各電源と抵抗のセットに流れる電流の合計Isumをオームの法則V=IRより求める

並列接続なので回路全体の抵抗Rsumは合成抵抗R0[Ω]とすると
Rsum=1/R0

オームの法則V=IRに上記を代入して
Vab=IsumXRsum
  =Isum/R0

ブリッジ回路

・ブリッジ回路:直並列回路の中間点を橋渡ししている回路のこと

・ブリッジの平衡条件:ブリッジ回路に電流が流れないようになる条件のこと
斜めに向かい合った抵抗の積が等しい時ブリッジ回路には電流が流れない

抵抗のΔ-γ変換

準備中・・・

電力と電力量

電力

・電力:1秒あたりの供給または消費される電気エネルギーのこと

・量記号:P 単位:ワット[W]

・P[W]=I[A]XV[V]

電力量

・電力量:供給または消費される電気エネルギーの総量のこと

・量記号:W 単位:ジュール[J]

・W[J]=P[W]Xt[s]

ジュール熱

・ジュール熱:抵抗に電圧を加えて電流を流した時に発生する熱エネルギーのこと

・量記号:Q 単位:ジュール[J]

・Q[J]=P[W]Xt[s]
   =W[J]

・熱運動:物質の原子や分子の不規則な運動のこと

・熱エネルギー:熱運動のエネルギー

・熱量:移動した熱エネルギーのこと

・イオン:電気を帯びた粒子のこと

・陰イオン:負の電荷をもつイオンのこと

・陽イオン:正の電荷をもつイオンのこと
*現実に存在するのは負の電荷(電子)のみなので、正の電荷とは電子を放出した相対的な状態です。
例えば電子を10個持ち電気的に中性な原子が、電子を1個放出し9個になると電気的な平衡が崩れ、中性の状態から相対的に正の電荷を持った状態とみなすことが出来ます。

Posted by 哲学者:ゆとり