アイアン・ローズなどの形態もある 「ヘマタイト(HEMATITE) 和名:赤鉄鉱」紹介

2023年5月26日鉱物

ヘマタイトのデータ

・石英、磁鉄鉱、緑泥石、灰鉄ざくろ石などと共生する
・主に火成岩や熱水鉱床中に初生鉱物として生成するほか、酸化帯などで二次鉱物としても産出する
・赤鉄鉱の粉末は「ベンガラ」と呼ばれ、赤色顔料などに利用される

英名HEMATITE
和名赤鉄鉱
化学組成分類酸化鉱物
晶系六方晶系
赤色・赤褐色・黒色
光沢金属光沢
土状光沢
蛍光なし
条痕赤色~赤褐色
劈開なし
断口不規則・貝殻状
モース硬度5.0~6.0
比重5.3

【参考】

様々な呼称

赤鉄鉱の多くは塊になって産出しますが、その形状は多岐にわたり周囲の物質の影響を受けて光沢も変化し、以下のとおり呼称が異なります。

呼称特徴
鏡鉄鋼
雲母鉄鋼
雲母状の結晶が集まっている
金属光沢が強い
アイアン・ローズ花びらのような形に結晶が並んでいる
ブラックダイヤモンド宝石用に研磨された黒色のもの
ウーライト
(魚卵状石)
堆積岩中の基質内に小さな球状の粒で生成

【参考】

鉄Feの重要な鉱石鉱物

鉄Feを含む鉱物の中で磁鉄鉱と並んで地球上に多く存在する赤鉄鉱は産状も幅広く、鉄Feの重要な鉱石鉱物として採掘されます。

ちなみに鉄Feは地球上で4番目に多く存在する元素とされていて、隕石にも含まれています。
特に鉄Feを多く含む隕石は「隕鉄」と呼ばれ、古くから刀など日常の道具に利用されてきました。

主な産地

①イギリス

②ドイツ

③カナダ

④アメリカ

⑤日本 岩手県和賀仙人鉱山

⑥イタリア

⑦スイス

⑧ベネズエラ

⑨ブラジル

鉱物

Posted by 哲学者:ゆとり