妖怪に奪われた身体のパーツを取り戻す物語 アニメ「どろろ(1969年版)」紹介&感想

映画・ドラマ・アニメ

ジャンルアニメ
アクション
妖怪退治
テーマ戦国時代
飢餓
先天性の障碍
天涯孤独
人のエゴ
気に入ったセリフ知らん、野良犬だ、お前みたいな。
皆をこんなにしちまったのは戦だ、
戦をやってる奴が一番悪いってことを
忘れるんじゃねぇぞ、どろろ。
お前らせいぜい武器も持たない百姓・商人を
イジメるのが精一杯なんだい!
ちったあ子供のお手本になるようなことをしたらどうなんだい!?
まるでキチガイだ・・・
あなたには人間として、
親としての心はないのですか?
見どころどろろの母がおかゆを受け取るシーン
働き者の中間管理職みたいな白面不動の巫女
四化入道に悲しき過去
どろろの秘密
シーズン全26話
(約25分/話)

あらすじ

時は室町の戦国時代。

天下統一を狙う男:醍醐景光は「天下をくれるなら明日生まれてくる我が子の目でも鼻でも好きなところをくれてやる!」と魔神像に交渉を持ち掛ける。

次の日、生まれてきた男の子:百鬼丸は魔神によって身体の48箇所を奪われ、目も鼻も手足もない芋虫のバケモノのような姿になってしまっていた。

その後すぐに捨てられてしまう百鬼丸であったが、優秀な医者に拾われ義手や義足も与えてもらい、立派な青年へと成長する。

そしてある日謎の声によって自分の身体は48匹の魔物によって奪われたこと、その魔物を倒せば身体を取り返すことが出来ることを知らされる。

身体の48箇所を取り戻すため、百鬼丸の妖怪退治の旅が始まる・・・

感想

流石に現代のアニメと比べると冗長な部分がちょっと目立ちますが、奪われた身体を取り戻すっていう設定は凄く斬新ですね。

一番好きなエピソードは白面不動のエピソードで、パワハラ上司:白面不動のために巫女が家と滝を何度も往復して、手柄を立てた手下のオオカミに褒美を与えて・・・ってやってるのが働き者の中間管理職みたいで面白かったです🤣

あと最後のどろろの秘密はちょっとだけ驚きました。
「自分の中で勝手に決めつけてたなぁ」と・・・😅

ちょっと設定がガバ?

それから原作ではちょっと違うみたいなんですが、目が見えていないのに目や顔を音のした方に向けたり、義手で器用に刀や食器を持ったり、崖に手で捕まってぶら下がっても義手が取れなかったりしてたのが気になりました。

特に声が戻ってきたところはガバガバ過ぎて「いやいやいや💦」ってなりました。
百鬼丸「声だ!声が戻ってきたぞ!」
どろろ「声が戻ってきたって・・・アニキ今までも喋ってたじゃないか」
百鬼丸「今まではオレの考えていることが直接伝わっていただけだ!」

ちなみに原作では百鬼丸はテレパシーが使えるそうです。
それを最初から描写してくれれば納得できたんですけどね~😅

作品に込められたメッセージ?

本作を鑑賞していると五体満足で生まれて、両親がいて、食べ物にも困っていないという当たり前のことが、有難いことなんだなぁとしみじみ思いました。

五体満足で生まれて、両親がいて、食べ物にも困っていないくせに不平不満ばかり言ってる奴はホゲタラだ!というメッセージが込められているのかな?🤔

敵に悲しき過去の原点?

「マンガにおけるほとんどの設定や展開は既に手塚治虫がやっている」なんて言う事を聞いたことがあります。

最近のマンガで擦られまくっている「敵に悲しき過去」の展開の元祖ってもしかして本作の四化入道なのかな?

以上、アニメ「どろろ(1969年版)」を観た感想でした。
Amazonプライムビデオで観れたんですが、残念ながら2025年8月31日に配信終了してしまいました。

【参考】手塚治虫原作のその他アニメ作品