緑黄色の炎色反応を示す! 「バライト(BARITE) 和名:重晶石」紹介

2022年8月21日鉱物

バライトのデータ

・熱水鉱脈中や粘土質の堆積岩、変成岩中に広く分布する
・結晶化しやすく、主成分が重元素のバリウムBaであるため重晶石と名付けられた
 英名のBARITEはギリシャ語で重いを意味する「バリス」に由来している

英名BARITE
和名重晶石
化学組成分類硫酸塩鉱物
晶系斜方晶系
様々
光沢ガラス光沢
蛍光紫色
条痕白色
劈開三方向に完全
断口不平坦
モース硬度2.5~3.5
比重4.5

【参考】

「砂漠のバラ」など様々な形で産出

重晶石は塊状や粒状・針状・鍾乳状など様々な形で産出し、薄い板状の結晶がバラの花のような形になったものを特に「砂漠のバラ」と呼びます。

砂漠のバラには石膏でできたものも存在します。

炎色反応

バリウムBaが主成分なので、高温の炎の中に入れると緑黄色の炎色反応を示します。

【参考】炎色反応語呂合わせ
リアカー 無き K村どうせ 借りようと するも(貸して)くれない 馬力でやろう
Li赤   Na黄 K紫 Cu青  Ca橙       Sr紅       Ba緑黄色

【参考】その他の炎色反応を示す鉱物

バリウムの取り出し方

①電気分解

②重晶石+アルミニウム or 重晶石+シリコン を真空管で加熱

③無煙炭やコークスで重晶石を燃やす→硫化バリウムBaS
 硫化バリウムBaS+塩酸HCl→塩化バリウムBaCl2+硫化水素H2S
 もしくは
 硫化バリウムBaS+硝酸HNO3→硝酸バリウムBa(NO3)2+硫化水素H2S

バリウムの用途

・レントゲンの造影剤(硫酸バリウム)

・掘削ボーリング泥水の混合剤

・紙や布の充填剤

・塗料の不活性剤

・冶金(やきん)の製錬過程の残留ガスを吸収するゲッター

・銅製錬の脱酸素剤

・点火プラグ(ニッケルNiとの合金)

主な産地

①中国

②アメリカ

③トルコ

④ドイツ

⑤メキシコ

⑥日本 秋田県小坂町・北海道小樽市・上ノ国町

⑦インド

鉱物

Posted by 哲学者:ゆとり