緑黄色の炎色反応を示す! 「バライト(BARITE) 和名:重晶石」紹介
バライトのデータ
・熱水鉱脈中や粘土質の堆積岩、変成岩中に広く分布する
・結晶化しやすく、主成分が重元素のバリウムBaであるため重晶石と名付けられた
英名のBARITEはギリシャ語で重いを意味する「バリス」に由来している
英名 | BARITE |
和名 | 重晶石 |
化学組成分類 | 硫酸塩鉱物 |
晶系 | 斜方晶系 |
色 | 様々 |
光沢 | ガラス光沢 |
蛍光 | 紫色 |
条痕 | 白色 |
劈開 | 三方向に完全 |
断口 | 不平坦 |
モース硬度 | 2.5~3.5 |
比重 | 4.5 |
【参考】
「砂漠のバラ」など様々な形で産出
重晶石は塊状や粒状・針状・鍾乳状など様々な形で産出し、薄い板状の結晶がバラの花のような形になったものを特に「砂漠のバラ」と呼びます。
砂漠のバラには石膏でできたものも存在します。
炎色反応
バリウムBaが主成分なので、高温の炎の中に入れると緑黄色の炎色反応を示します。
【参考】炎色反応語呂合わせ
リアカー 無き K村、どうせ 借りようと するも(貸して)くれない 馬力でやろう
Li赤 Na黄 K紫 Cu青 Ca橙 Sr紅 Ba緑黄色
【参考】その他の炎色反応を示す鉱物
バリウムの取り出し方
①電気分解
②重晶石+アルミニウム or 重晶石+シリコン を真空管で加熱
③無煙炭やコークスで重晶石を燃やす→硫化バリウムBaS
硫化バリウムBaS+塩酸HCl→塩化バリウムBaCl2+硫化水素H2S
もしくは
硫化バリウムBaS+硝酸HNO3→硝酸バリウムBa(NO3)2+硫化水素H2S
バリウムの用途
・レントゲンの造影剤(硫酸バリウム)
・掘削ボーリング泥水の混合剤
・紙や布の充填剤
・塗料の不活性剤
・冶金(やきん)の製錬過程の残留ガスを吸収するゲッター
・銅製錬の脱酸素剤
・点火プラグ(ニッケルNiとの合金)
主な産地
①中国
②アメリカ
③トルコ
④ドイツ
⑤メキシコ
⑥日本 秋田県小坂町・北海道小樽市・上ノ国町
⑦インド