人間の自分勝手な醜態を描く 映画「羅生門」紹介&感想

映画・ドラマ・アニメ

ジャンル小説の映画化
殺人事件
テーマ
疑念
保身
人間の業
気に入ったセリフ「一体正しい人間なんているのかい?
皆自分でそう思ってるだけじゃねえのか?」
「都合のいい嘘を本当だと思っちゃうんだよ」
「羅生門に住んでいた鬼が、
人間の恐ろしさに逃げ出したというこの頃だ」
「人間が犬を羨ましがってる世の中だ」
見どころ緊張感のある殺陣
人間の業を的確に表現

あらすじ

羅生門の下で雨宿りをする二人の男。

そこへもう一人、男が雨宿りにやって来る。聞けば先に雨宿りをしていた二人の男は戦や飢饉や自然災害よりも恐ろしい不思議な体験をしたという。

一体二人の男に何があったのか・・・?

感想

原作は皆さんご存知、芥川龍之介の「羅生門」です。
国語の教科書で老婆が死体から髪を抜きカツラを作っているシーンだけは衝撃的だったので覚えていましたが、この映画ではそのシーンはありませんでした。

「斧を担いだ男が山の中を歩くシーン」と「夫が妻を蔑むシーン」はちょっと演出が長いな~と感じました。

しかし、世の中が不安定で人々の心が荒んでしまい、皆手前勝手(自己中心的)で保身のために都合のいい嘘をつき、他人を信用できなくなっている様が的確に表現されていたと思います。

「衣食足りて礼節を知る」「人の本性は追い詰められたときに明らかになる」という言葉の意味を再認識することが出来ました。
人の心に余裕がないと世の中どんどん荒んでしまいますよね😰

ボロボロの羅生門の下で激しい豪雨の中雨宿りしている映像は、そんな荒んだ世の中の雰囲気が出ていて世界観にとてもマッチしていたと思います。

あと、最後に男が赤子を引き取るシーンも私は「何か裏があるんじゃないか」と疑ってしまいました・・・
人の善意すら疑うようではダメですね。反省です・・・😪

以上、映画「羅生門」を見た感想でした。
NETFLIXで見れるので、興味を持った方はぜひご視聴ください。