堅実に楽しく資産を増やせる!株式投資を4年やってみて分かったノウハウまとめ

2019年に株式投資を開始し、4年間でそこそこ利益を出すことが出来るようになったので、その経験から得たノウハウをまとめてみました。

株式投資のメリット

まず最初に株式投資をするメリットです。
わざわざ時間をかけて勉強して株価が減少するリスクをかかえているのに、メリットがなかったり少なかったりしたら嫌ですよね?

個人的には株式投資をするメリットはデメリットを上回っていると考えています。
主なメリットは以下の通りです。

①手間暇が少ない
中長期投資の場合、基本的に銘柄を購入した後はほったらかしなので手間暇が少ないです。

②値上がり益(キャピタルゲイン)
安いときに買って高い時に売ればその分の値上がり益(キャピタルゲイン)が得られます。
「株で儲ける」と聞けばこのキャピタルゲインのイメージが強いと思います。

③配当金(インカムゲイン)

私は配当金を企業からもらえるお年玉みたいに考えています。
上手いこと権利確定月が異なる銘柄を購入すれば、毎月お年玉が貰えるようになり楽しいですよ😆

また、先述した通り「株で儲ける」と聞けばキャピタルゲインのイメージが強いと思いますが、配当金は縁の下の力持ちだと思っています。

仮に購入した銘柄が5万円含み損になったとしても、配当金で年間1万円貰えるならたったの5年でチャラになりますし、その間に含み損がなくなっている可能性もあります

また、配当金があるおかげで株式投資は若い人ほど有利になります。
仮に100歳まで生きるとして、65歳で株式投資を始めた場合は35年分配当金が貰えますが、25歳から始めれば75年分も配当金が貰えます。

④株主優待

配当金がお年玉なら株主優待はサンタさんからのプレゼントみたいなものですね。
こちらも上手いこと権利確定月が異なる銘柄を購入すれば、毎月プレゼントが貰えるようになり楽しいです!

単純に資産を増やすことだけが目的なら米国株ETFに投資するのが最適解なのかもしれませんが、株主優待が貰えた方が絶対楽しいので個人的には優待投資をオススメします!

また、株主優待は日本企業独自の制度で、仮に優待銘柄を所持していても日本に居住していなければ貰うことはできません。
日本に居住している我々は結構お得な立場にあるのです。これを利用しない手はありません!

資産を増やすための大前提

基本は中長期投資

よく言われていることですが、株価は長期的に見れば基本的に上昇傾向にあります。
企業に勤める人たちが一生懸命働いているので当然と言えば当然ですよね。

私の場合、株式の購入は「新入社員を雇うようなもの」と考えています。
下の画像は私のNISA口座年度別収支です。

ご覧の通り最近の年度ほど利益が少なく、過去の年度ほど利益が大きくなっています。
若手社員のほうが結果を出せないのは当たり前ですよね。こういった点で株式の購入は新入社員を雇うのと似ていると思います。

中長期的な視点で、雇った社員が育つのをじっくりと見守りましょう。

負けなければ勝てる

中長期投資において損切りは自ら負けに行くようなものです。
中長期投資の場合、含み損は配当金でチャラに出来るのでわざわざ負けに行く必要はありません。
どっしり構えましょう。

また、大きく勝とうとして欲をかくと痛い目をみます。
例えば「株価が暴騰"しそう"」という先入観のみでベンチャー企業等の株式を購入して、その株式が上場廃止になる等ですね。

株式投資は人生一発逆転を掛けた大博打ではありません
一発逆転を狙うならハイレバレッジのFXでもやればいいと思います。

勝つことよりも負けないことを意識しましょう。

銘柄選定のポイント

まずは東証プライム上場銘柄から選ぶ

できれば自分が購入した株式が上場廃止になるようなことは経験したくないはずです。

東証プライムに上場している銘柄はそれなりの実績があるのでこのリスクを多少なりとも軽減できます。
なのでまずは東証プライム上場銘柄から購入する株式を選定しましょう。

東証プライム上場銘柄だけでもかなり多いので、よほどのお金持ち以外は「もう欲しい銘柄全部買っちゃった」とはならないでしょう。

東証プライム上場の欲しい銘柄を全部購入した後に、東証スタンダードや東証グロース上場銘柄をチェックすればいいと思います。

損切りしたくなる銘柄は買わない

保有している株式の評価額が暴落すると「もっと下がるんじゃないか」と怖くなって損切りしたくなる人もいるかもしれません。
そういう人は銘柄選定を誤っている可能性が高いです。

暴落はバーゲンセール」です。
自分が良いと思って買った銘柄が更に安くなっているのですから、やるべきことは損切りではなく買い増しです。

投資の神様:ウォーレン・バフェットも「Only buy something that you’d be perfectly happy to hold if the market shut down for 10 years.(もし株式マーケットが10年間シャットダウンしてしまって売買ができなくなってしまっても、喜んで保有し続けられる株だけを買いなさい)」と言っています。

ただし暴落したからには何か理由があるはずです。単に業績が悪いという理由なら業績が回復すれば株価は上がりますが、以下の理由で株価が下がった場合は購入しない方がいいでしょう。
①検査不正など製品やサービスの信用失墜につながる不祥事を起こした
②株主優待の改悪または廃止を発表した
③配当金減配または無配転落を発表した

株式購入時のポイント

株式投資は余剰資金で行う

生活に必要なお金まで株式投資に使ってしまうと、したくもないのに損切りせざるを得ない状況に自らを追い込んでしまいます

「損切りしたくないけど家賃の支払いが・・・クレジットカードの支払いが・・・」となってしまわないように、株式投資は余剰資金で行いましょう!

長期保有が必要な銘柄を優先する

株主優待の取得条件に1年以上継続保有が必要だったり、3年以上継続保有すると株主優待がグレードアップする銘柄があります。
できればそういった銘柄を優先的に購入することで限られた時間を年単位で有効活用できます。

ただ、株主優待の取得条件に継続保有が必要な銘柄だけを購入してしまうと、せっかく株式投資を始めたのに1年目は株主優待が何も貰えずつまらないと思うので、自身の裁量でバランスを取ってみてください。

高配当株をNISA口座で購入する

NISA口座で購入した株式のキャピタルゲインとインカムゲインには税金(利益の20.315%)がかかりません。

2024年からNISAが新しくなり投資可能枠が拡大されるとはいえ、枠に上限があることは変わりないので、高配当株は出来ればNISA口座で購入したいですね。

海外株式であれば高配当株は配当利率5%以上もざらにありますが、国内株式の場合は配当利率4%以上あれば高配当株と言えると思います。

ただし配当利率だけでなく配当性向も確認するようにしましょう。配当性向が高いということは、利益のほとんどを株主への配当金の支払いに充てているということなので減配または無配転落する危険性が高いです。

引用元:SBI証券 2024年からの「新しいNISA」について

NISA投資可能限度額を最大限利用する

NISA口座の投資可能限度額は使い切っていなかったとしても翌年に繰り越すことはできません。
例えば一般NISA口座で110万円分株を購入して年を跨ぐと、残りの10万円分のNISA口座枠が無駄になってしまいます
できるだけNISA投資可能限度額を使い切りたい、そんなときに上場Aリート(1555)とis米国リート(1659) を利用します.

証券コード銘柄名最低購入単元株数
1555上場Aリート10
1659is米国リート1

ほとんどの場合,株式の最低購入単元株数は100株ですが、上記の通り上場Aリート(1555)とis米国リート(1659)は 最低購入単元株数が少なくしかも分配利率も高いです。
上場Aリート(1555)の方が最低購入単元株数が多く分配利率も高いので、先に上場Aリート(1555) を購入し、それでも余ったNISA口座枠でis米国リート(1659)を購入しています。

NISA投資可能限度額はできるだけ使い切りたい

出口戦略(利益確定のタイミング)

後述しますが株式投資にはアノマリーと呼ばれる格言がいくつもあって、その中に「投資家は稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない」というものがあります。

稲妻がいつどこで輝くか分からないのと同じように、いつどの銘柄の株価が暴騰するのかは誰にも分からないので、自分の選んだ銘柄を急騰するまで保有していた方が良いという意味だと解釈しています。

利益確定は稲妻が輝いた瞬間にしましょう
特に大きな材料もなく最高値を更新した場合は、その後株価は下落傾向にあるので利益確定のベストタイミングだと思います。

利益確定の具体例

私の場合も過去に何回か稲妻が輝く瞬間があり、NISA口座で保有していた銘柄の場合2019年に500株購入したオリックス(8591)と2020年に500株購入したペガサスミシン(6262)がその例です。

オリックス(8591)は2022年の3月に株価が急騰し、2022年の3月と5月に200株ずつ計400株を売却して利益確定しました。
ペガサスミシン(6262)は2022年の9月に株価が急騰し、同月に400株を売却して利益確定しました。

オリックス(8591)は2024年の3月を最後に株主優待の廃止が発表されていることも売却理由の1つです。
また、オリックス(8591)もペガサスミシン(6262)も①配当金何年分もの十分な利益が出ていること、②その後株価が下落したことからタイミングとしては間違っていなかったと考えています。

100株だけ残しているのは以下の理由です。
①更に株価が上がる可能性もある
②配当金をNISA枠でもうちょっと貰いたい
③株価が下がったらもう一度買い増しして株主優待が欲しいが、その際継続保有の条件が追加されても株主優待が貰えるようにしておきたい

株式投資のアノマリー(格言)

先述した通り株式投資にはアノマリーと呼ばれる格言がいくつもあります。
全てを把握しているわけではありませんが、よく耳にするアノマリーのうち4年間の株式投資経験の中で「これは当たってるな」と思うものとそうではないものをご紹介します。

当たってると思うアノマリー

・投資家は稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない
 先述の通り稲妻が輝く瞬間は確かにあります!

・落ちてくるナイフは掴むな
 暴落はバーゲンセールと言いましたがどこまで下落するかは誰にも分かりません
 なので株価が大きく下がってもしばらく様子を見てから購入しましょうという意味です。
 これはその通りだと思います。また、先述した通り株価下落の理由にも要注意です。

・頭と尻尾はくれてやれ
 一番安い時に購入して一番高い時に売却するのが理想ではありますが、そんなことは不可能です。
 よって十分株価が下がって安定したら購入し、株価上昇後下落に転じ始めたら売却しましょうという意味です。
 もちろん購入後に更に株価が下がったり、売却後に株価が上昇することだってあります。
 でも利益が出たならそれでいいじゃないか、欲張ってはいけないよということですね。
 先述の通り私は「負けなければ勝てる」という方針なのでこのアノマリーと同意見です。

・近くの戦争は売り、遠くの戦争は買い
 ロシアとウクライナの戦争がまさにそうでした。
 開戦前こそ株価は低迷しましたが、開戦してしまえば先行きの不透明感が払拭され、株価は上昇しました。
 悲しいかな戦争が起きると医薬品や武器弾薬の需要が高まるので、世界経済は上向くんですよね・・・

・夏枯れ相場
 夏頃は株価が下落傾向にあるという意味だと勘違いしていたのですが、市場参加者が減る傾向にあるという意味だったんですね💦
 そういう意味なら納得です。

ちょっと疑問なアノマリー

・Sell in May
 5月は株価が下落傾向にあるという意味なのですが、経験上そうでもなかったです。

短期投資のポイント

ここまでは中長期投資のノウハウについて記載しましたが、上手いことやれば短期投資でさらに利益を上げることも可能です。

あくまで基本戦略は中長期投資だと考えていますが、サブウェポンとして短期投資のノウハウも以下に記載します。

特定口座で購入した銘柄を代用有価証券に設定する

配当利率4%以上の高配当銘柄はNISA口座で購入した方が良いと先述しましたが、配当利率4%未満の銘柄は特定口座で購入しましょう。(一般口座で購入すると確定申告が必要になり面倒です)

そして特定口座で購入した銘柄を代用有価証券に設定することで、信用取引の担保にして時価評価額の約3倍まで信用取引が可能になります
このときの信用取引可能額を「信用建余力」と言います。

ただし、信用建余力を使い切ってしまうと「追加証拠金」を要求されてしまうので、私の場合は少なくとも100万円以上は信用建余力を残すようにしています。

信用取引でレバレッジを駆使する

信用取引とは簡単に言うと証券会社から株式を借りることです。
これを利用することで自分の資金以上の取引や信用新規売り(いわゆる空売り)が出来るようになるので可能性が広がります

ちなみに空売りは「貸借銘柄」と呼ばれる銘柄のみ可能なので、注意しましょう。

また、信用取引口座の開設には1年以上の株式取引経験が必要です。

信用取引では損切りが重要

中長期投資においては損切りは不要と先述しましたが、信用取引に置いてはむしろ予想通りの値動きをしなかった場合は即座に損切りするべきです。

信用取引は「信用6か月」など返済期限が設けられているものがあるだけでなく、保有しているだけで管理料金などの諸経費を取られます
よって素直に負けを認めることが重要です。信用取引で負った傷口はどんどん広がっていきます😱

外国株式投資のポイント

ここまでは国内株式投資のノウハウを記載してきましたが、海外株式投資も視野に入れておくことで更にチャンスが広がります。

私の場合米国株ETFに投資した経験があるので、その経験から得たノウハウをご紹介します。

円高のタイミングを狙う

海外株式を購入する場合円決済と外貨決済がありますが、円決済は手数料が高いので外貨決済がオススメです。

よってまずは円で外貨を購入するのですが、当然円高のタイミングの方が為替差益も発生するので狙い目です。

基本はETFを購入

国内株式の場合は株主優待が貰えるので個別株に投資するメリットがありますが、海外株式の場合は個別株に投資するメリットはほぼないと思います。

また海外の場合企業に関する情報も収集し難いと思うので、海外株式投資の場合はETFを購入することをオススメします。
ちなみにETFとは、投資ファンドが選定した複数の企業の株式がパッケージになっている金融商品のことです。
ETFに投資することでパッケージされている全て企業に投資することになり、リスクの分散が可能です。

以下の表に私が円高になったら欲しいと思っているETFをご紹介します。

ティッカー配当利率配当金価格ボラティリティ
PFF毎月下落気味
VTI年4回基本的に
上昇傾向
VOO年4回基本的に
上昇傾向
VYM年4回基本的に
上昇傾向
SPYD年4回横ばい
*ティッカーは国内株式で言うところの証券コード

過去の失敗

ここまで私の株式投資の成功体験からノウハウをご紹介してきましたが、一度も失敗してこなかったわけではありません。

以下に私が過去に経験した失敗例を記載しますので、反面教師にしていただけたらと思います。

利益確定が早すぎた例

新光電工(6967)という銘柄を2019年に1株977円で300株購入し、1株1181円で売却してしまいました。
皆さんご存知の通りその後世界中で半導体の需要が高まり、新光電工(6967)の株価は1株5990円まで暴騰しました。
まさに稲妻が輝く瞬間ですね。

損失が出たわけではないですが、稲妻が輝いた後に売っていたらと考えてしまいます・・・

信用取引の損切りが遅れてしまった例

一時期「暴騰した銘柄はそのまま株価が上がり続けるんじゃないか」とか「暴落した銘柄はその後反発傾向にあるのではないか」などを実験していたことがあります。

その際、扶桑電通(7505)という銘柄を購入したのですが、信用無期限で購入したため「そのうち株価上がるでしょ」とほったらかしにしていたところ、ぜ~んぜん株価は戻らず管理料金などの諸経費ばかり取られ、最終的に約10万円の損失となってしまいました😭

先述した通り信用取引に置いては予想通りの値動きをしなかった場合は即座に損切りするべきです。

自分のリスク許容度を超えて購入してしまった例

2021年に商船株ブームというものがあり、このブームに便乗して商船株3銘柄で50万円ほど利益を出すことが出来ました。

これに気分を良くし、2022年に配当金目当てで商船三井(9104)を500株も購入したところ、権利落ちで1日で約50万円の大暴落を経験しました。

100株だけ購入していたら「あ、バーゲンセールだw」となっていたのですが、500株も購入してしまっていたため、「もし明日も同じぐらい株価が下落したら-100万円じゃないか・・・!」と怖くなってしまい、300株損切りしました。

商船三井(9104)の株価を調べてもらえば分かると思いますが、その後株価は上昇し元に戻っています。
やはり暴落時は損切りではなく買い増しが正解だと思うのですが、自分のリスク許容度を超えて購入していると恐怖に負けてしまいますね・・・

まとめ

株式投資のメリット

①手間暇が少ない
②値上がり益(キャピタルゲイン)
③配当金(インカムゲイン)
④株主優待

資産を増やすための大前提

①中長期投資でじっくり育てる
②中長期投資では損切りしない
 大勝ちしようとせず負けないことを考える

銘柄選定のポイント

①東証プライム上場銘柄から選ぶ
②暴落したら買い増しする
 ただし暴落理由に注意

株式購入時のポイント

①損切りしないために株式投資は余剰資金で行う
②株主優待の取得には継続保有が必要な銘柄もあるので、そういう銘柄を優先して購入する
③NISA投資可能枠には上限があるので、高配当株をNISA口座で優先して購入する
 ただし配当性向が高い銘柄は減配または無配転落の危険性が高いので注意
④最低購入単元株数が少ない銘柄を利用してNISA問う可能枠を最大限利用する

利益確定のタイミング

「稲妻が輝く瞬間」に売却する
ただし「頭と尻尾はくれてやれ」です

短期投資のポイント

①追加証拠金を要求されないように信用建余力は100万円以上残す
②レバレッジを駆使して可能性を広げる
③信用取引に置いては予想通りの値動きをしなかった場合は即座に損切りする

外国株式投資のポイント

①円高のタイミングを狙う
②個別株を購入するメリットがほぼないので、基本はETFを購入

過去の失敗から学んだこと

①稲妻が輝く瞬間まで待て
②信用取引に置いては予想通りの値動きをしなかった場合は即座に損切り
③自分のリスク許容度を超えて投資しない

以上、株式投資を4年やってみて分かったノウハウまとめでした。
参考になれば幸いです。

Posted by 哲学者:ゆとり