現代の超絶技巧 NHK「日曜美術館」より
NHKの「日曜美術館」という番組にて、職人たちの超絶技巧によって製作された精巧な作品が紹介されていました。大変感銘を受けたため記事にして残しておこうと思います。
【参考】「現代の超絶技巧」-日曜美術館
鉄鍛金家:本郷真也作「Visible01」
鉄鍛金家:本郷真也は主に鉄を使って作品を製作しています。
番組では鉄で製作されたカラス「Visible01」が紹介されていました。
羽の一枚一枚まで精巧に再現されており、翼を広げたポーズの躍動感を見て「カッコイイな~」と思って見ていました。
しかしそれだけではなく、ネットで調べてみたところなんとこのカラスは中の骨まで再現されているんです。
そんな大事なこと何で番組の中で紹介しないの!?
木彫刻家:大竹亮峯作「眼鏡饅頭蟹」と「月光」
木彫家:大竹亮峯は主に木材を使って作品を製作しています。
番組では「眼鏡饅頭蟹」と「月光」が紹介されていました。
「眼鏡饅頭蟹」はその精巧さや「ほんとに木でできてるの?」という質感もすごいのですが、一番すごいと感じたのは、関節の1つ1つまで再現し動かせることです!
本物の眼鏡饅頭蟹を解体し構造の一つ一つを木で再現したそうです。もはや解剖学の領域です!
「これを作った神様がもしいたとして、デザインしたんだとしたらすごい。この形以外考えられないというのがたくさん分かるんですよ」というコメントが印象的でした。
そしてもう一つ紹介されていた作品が「月光」です。
花の部分は鹿の角で出来ているそうなのですが、なんとこの作品に水を注ぐと花が開くんです。
植物の花がどうやって開花するのかを徹底的に研究し、再現したというのです!
な~んだ、ただの神様か。正体見たりって感じだな!
木彫家:前原冬樹作「一刻」
木彫家:前原冬樹は元プロボクサーという異色の経歴を持ち、主に木材を使って作品を製作しています。
製作する作品のテーマは「役目のない滅び行くもの」「世間から見捨てられ忘れられていくもの」。
日本人特有のわびさびや滅びゆくものの美を感じさせられました。
昔から廃墟とか結構好きなんですよね~。
中でも「タイルに兎林檎」と「ブランコに朴(ほお)の実」に切なさを感じました。
これらの作品は全て1つの木材から削り出しで製作されています。
タイルとリンゴを作って上に乗せたわけではなく、繋がっている一つの作品なのです!
「日本人特有の昔からある散り際の美学とかわびさびもそうだけど、散り際の見事さとかなんかそういうものに切なさとか、心の強さ弱さとかなんか達観した味わいというか惹かれるようなものがある気がする」
「本気でないと人は感動してくれない。人の本気ってどんなものであっても、畑違いの人であっても、すごいと思う」というコメントに大変共感できました。
以上、NHK「日曜美術館」より現代の超絶技巧についてでした。
皆さんも日曜美術館をご覧になってみてはいかがでしょうか?興味深いですよ。