大自然でのサバイバル&バトルロワイアル! 著:貴志祐介「クリムゾンの迷宮」紹介&感想
ジャンル | デスゲーム サバイバル |
テーマ | カニバリズム 貧すれば鈍する |
あらすじ
主人公はバツイチ40歳の男:藤木。
会社が倒産し、失業者となってしまっていた。
目を覚ますと一面深紅色の岩山に囲まれた渓谷のような場所にいた。
どうやら薬を投与されたらしく、最近の記憶がはっきりしない。
目を覚ました場所には携帯ゲーム機のような端末が置かれていた。
電源を入れてみると「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された。無事に迷宮を抜け出て、ゴールを果たした者は、約束通りの額の賞金を勝ち取って、地球に帰還することができる。」と表示された。
さらに「プレイヤーはチェックポイントにおいて、進路に関する選択肢を与えられる。生存に役立つアイテムが得られることもある。なお、各プレイヤーは、お互いに協力するも敵対するも任意である。」という情報も得られた。
藤木を含め9人の大自然でのサバイバル&バトルロワイアルが繰り広げられる・・・
感想
面白かったです。
特に後半は休むことなく最後まで読み進めてしまうほどでした。
「次のチェックポイントでは何が起きるんだ?」「結末はどうなるんだ?」といった感じで、アイテムや情報を駆使して大自然でサバイバルを繰り広げるストーリーにワクワクしました。
それにしても賞金少な過ぎぃ!
命懸けでサバイバルしてたったの500万円とか・・・😭
普通に働くわ!
もう一度読み返したくなるポイント
このデスゲームの首謀者の目的みたいなものは、まぁよくあるデスゲーム系と変わりないんですが、あるミスリードにはまんまと引っ掛かってしまいました。
読み終わった後「そういうことだったのか・・・」ってなりました。
あと、数人の登場人物がとある理由で最初出会った頃とは似ても似つかない変貌を遂げてしまうのですが、こういうところも読み終わった後にもう一度読み返したくなるポイントですね。
「最初出会った時どんな言動してたっけ・・・?」と該当のシーンをすぐに読み返しました。
以上、「クリムゾンの迷宮」を読んだ感想でした。
興味を持った方はぜひ読んでみて下さい。
ピックアップ
人は生きていく上で、常に物語を求める。
「クリムゾンの迷宮」P.284より抜粋
映画、小説、コミック、ゲームと形こそ変われ、物語が消滅することはない。
この考え方には私も思うところがあります。
半分水の入ったコップを見て、「もう半分しかない」と考えても「まだ半分もある」と考えてもコップの中の水の量は変わりませんよね?
だったら「まだ半分もある」と考えられた方が幸せです。
これを「リフレージング」と言います。
こういった考え方や捉え方を変えるには,「物語」との出会いが重要なのではないかと考えています.
新しい人と知り合うことはもちろん,映画を見たり,本を読んだり,漫画を読んだり,自分と違う境遇の人生を知ることで,新しい考え方や捉え方が生まれるのだと思います.
「人脈を増やせ」,「本を読め」と言われているのは,このためなのではないでしょうか.