勘違いから命名されてしまった!? 「オリビン(OLIVINE) 和名:橄欖(かんらん)石」紹介
オリビンのデータ
・火成岩、変成岩、隕石などの中に生成
・日本では玄武岩中に橄欖(かんらん)石からできたゼノリス(捕獲岩)として共生鉱物が出る
英名 | OLIVINE |
和名 | 橄欖(かんらん)石 |
化学組成分類 | ケイ酸塩鉱物 |
晶系 | 斜方晶系 |
色 | 緑色・黄緑色 |
光沢 | ガラス光沢 |
蛍光 | なし |
条痕 | 白色 |
劈開 | 不明瞭 |
断口 | 貝殻状 |
モース硬度 | 6.5~7 |
比重 | 3.2~4.4 |
【参考】
勘違いから命名された橄欖(かんらん)石
英名のオリビンはオリーブ色をしていることが由来ですが、和名の橄欖(かんらん)石という名前は、明治時代初期までオリーブがカンラン科の植物であると勘違いされていたためにつけられたという説があります。
ちなみにオリーブはモクセイ科オリーブ属に分類されます。
橄欖(かんらん)石グループと固溶体鉱物
橄欖(かんらん)石というのは鉱物名であると同時に鉱物グループの総称でもあり、主に火山岩や深成岩などの火成岩を構成する主要な造岩鉱物の一種です。
こうした橄欖(かんらん)石グループの一般的な化学式は M2SiO4 で表され、「M」にはマグネシウムMg・鉄Fe・マンガンMn・ニッケルNiなどが入ります。
橄欖(かんらん)石グループのうち、結晶構造中でマグネシウムMgが多いものを「苦土橄欖(かんらん)石」と呼び、鉄Feが多いものを「鉄橄欖(かんらん)石」と呼びます。
また、マグネシウムMgと鉄Feの両方が完全にマンガンMnと置換されたものは「テフロ石」と呼ばれます。
通常橄欖(かんらん)石と呼ばれるものは、マグネシウムMgと鉄Feが入る苦土橄欖(かんらん)石-鉄橄欖(かんらん)石の固溶体を指します。
この固溶体のうちマグネシウムMgが鉄Feより多く、透明で質の良い結晶は8月の誕生石である宝石のペリドットとして知られています。
ペリドットの宝飾品
ペリドットの宝飾品は綺麗なものが多かったです!
指輪
ペンダント
主な産地
①ドイツ
②ノルウェー
③スウェーデン
④アメリカ カンザス州
⑤日本 秋田県一ノ目潟(いちのめがた)・佐賀県高島
⑥メキシコ
⑦ミャンマー
⑧ブラジル
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⑫イタリア
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⑭オーストラリア