電磁気学 理論 1-5.三相交流回路
三相交流回路
三相交流回路とは
・三相交流回路:位相が異なる3つの起電力をひとまとまりとして電力を供給する交流回路のこと
・対称三相交流回路:三相交流回路のうち大きさと互いの位相差が等しい回路のこと
・相電圧:2π/3[rad]ずつずらした3つのコイルを磁界中で回転させた場合に発生する、大きさが等しく互いに2π/3[rad]ずつ位相差を持った3つの起電力のこと
Y(スター)結線とΔ(デルタ)結線
・Y(スター)結線:3つの電源や負荷を星形に接続する方法
・中性点:Y結線における中心の節点のこと
・Δ(デルタ)結線:3つの電源や負荷を三角形に接続する方法
Y-Y結線
・Y-Y結線:電源がY結線で負荷もY結線である回路のこと
・相電圧:各相の起電力のこと
・線間電圧:端子間の電圧のこと
・相電流:結線内の各相を流れる電流のこと
・線電流:端子から結線外へ流れ出る電流のこと
・平衡負荷:各相の負荷が等しいこと
Δ-Δ結線
・Δ-Δ結線:電源がΔ結線で負荷もΔ結線である回路のこと
Y結線とΔ結線の等価変換
・Y結線された電源とΔ結線された電源の等価交換
Δ結線→Y結線の場合、等価電源の大きさは1/√3倍
Y結線→Δ結線の場合、等価電源の大きさは√3倍
・Y結線された電源とΔ結線された負荷の等価交換
Δ結線→Y結線の場合、各インピーダンスの大きさは1/3倍
Y結線→Δ結線の場合、各インピーダンスの大きさは3倍
V結線
・V結線:Δ結線から1相分の電源を取り除いた結線方法のこと
三相交流回路の電力
・相電圧をVp、相電流をIpとしたとき有効電力Pは力率cosΦを用いて
P=3VpIpcosΦ
・線間電圧をVl、相電流をIlとしたとき有効電力Pは力率cosΦを用いて
P=√3VlIlcosΦ
*このときのΦは線間電圧と相電流の位相差ではなく、相電圧と相電流の位相差